オルモニカ誕生までの経緯をまとめました。
私共の想いに触れていただけましたらうれしく存じます。


 

オルモニカ誕生物語kaihatsu

 

1.開発の背景

 食材の分野では「有機農業」「有機栽培」という言葉に表される通り、随分前からオーガニックに関して一定の認知がありました。しかしながら、化粧品において「オーガニック」のジャンルが世界的に確立されたのは21世紀に入ってからと言われています。その中心にいたのは、それまでの石油を原料としたケミカル化粧品に満足できなかったり、トラブルに悩んだりしていた多くの女性。こうしたユーザーを核とし、オーガニック化粧品のジャンルは、成長が鈍化している化粧品市場にあっても着実に裾野を広げ、毎年高い伸び率を示しています。
考えてもみてください、口に入れる食物にオーガニックを求めるなら、皮膚から体内に摂り込まれる化粧品にもそれと同じ需要があるのは、至極自然なことなのです。オルモニカ誕生の背景には、急激に広がりをみせる女性一人一人の確かな期待と要望がありました。

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2.求められる「オーガニック化粧品」とは

 オーガニック化粧品のジャンルを牽引してきたのは間違いなく欧米の市場です。日本人のユーザーも、まず欧米のオーガニックブランドを手に取るところから始めた方が多かったと思います。実際のところ、以前は日本製のオーガニック化粧品はほぼ無いと言っていい状況でした。そしてそれ故に感じられたのが海外ブランド品に対する疑問と不満です。
その一つが使用感。シャンプーを例にとると、それまでのオーガニック製品は「泡立ちが悪く」「髪がきしむ」というのが通説でした。しかしいくらオーガニック原料使用という特長を重視するにしても、それにより使用感が著しく損なわれるのであれば、日本人ユーザーを満足させることができないのではないか?
もう一つは価格。大量生産に向いているケミカル化粧品とは違い、オーガニック化粧品は基準を満たした天然原料の調達や、限られた生産規模などの面から、構造的に販売価格が高いというのが常識でした。また、「自然派」「植物系」などを謳い文句に、比較的手ごろな価格の化粧品も次々登場していますが、配合成分や実際の使用感は決して満足できるものではありません。広く、より多くの方に“普段使い”でご利用いただける本物のオーガニック化粧品。それを作るために何とかクォリティを維持したまま、少しでもお求めやすい価格を実現できないか?
オルモニカの製品開発は、こうして今市場で求められている「オーガニック化粧品」像を導き出すことからスタートしました。

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3.ブランド名と開発基準を決める

 理想とする開発製品像が定まると、次はこのオーガニックコスメティクスブランドに何と名付けるかでした。オーガニック(Organic)のスペルの先頭「OR」と、ヨーロッパにおいて親しみのある女性の名前「MONICA(モニカ)」をドッキングさせ、新生ブランド名は「ORMONICA(オルモニカ)」と決まりました。
ところで現在日本では、化粧品としてのオーガニック基準が明確に規定されていないのが実情です。そこで当社では、まず独自にオルモニカの「開発基準」を策定することから始めました。開発基準は厳格なことで知られるヨーロッパのそれを参考にし、これによりオーガニック先進国で培われた伝統と、日本の先進テクノロジーが融合された製品づくりが可能になったといえます。
オルモニカの「開発基準」は、公式ホームページやパンフレットで公開しています。

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4.度重なる試作の果てに

 オルモニカの第1号製品はシャンプーとトリートメントに決まりました。これらが第1号となったのは、多くの人が毎日のように使う生活必需品であること、そして前出の通り市場で先行する商品への不満を解決するための最優先アイテムと考えたからです。この時点でシャンプーとトリートメント(製品名:ヘアコンプリート)は、オルモニカのフラッグシップアイテムとして位置付けられました。
製品化する上でのポイントは、まずシャンプーの場合、オーガニック成分によりしっかり栄養を与えながら、「泡立ちが良く」「きしまない」こと。もちろんシャンプー本来の洗浄機能は保ったままです。一方トリートメントは、ハリ・ツヤ・コシといった仕上り感を「ノンシリコン」処方で実現することでした。既存の商品では、シャンプーはオーガニックかつノンシリコンでも、コンディショナーやトリートメントはシリコンに頼ったものが多く、ノンシリコンで満足できる仕上りを追求することは大きな命題でした。さらに、香りや容器デザインなどひとつして妥協することなく、理想とする製品作りに没頭していきました。
さて、実際の製品開発には予想以上の時間(日数)と、度重なる試作を要しました。オルモニカは使用する天然原料の種類と比率が多く、それらの微妙な調合により使用感や仕上り感が変化します。試作の過程では毎回綿密なミーティングが重ねられ、サンプル作成も試行錯誤の連続でした。難しいのはそうして出来上がったサンプルでも、前回よりすべてがレベルアップしている時ばかりではなく、処方の変更によりこれまでとは別の要素の評価が落ちてしまうこともあり、それによる試作のリテイクは一度や二度ではありませんでした。
その一喜一憂の繰り返しと積み重ねは、新しい価値(=製品)を生み出す作業が、製造技術の足し算だけでは無く、開発スタッフのアイデアや経験、そして時には執念とも取れる“想い”が掛け合わさって達成されることを改めて強く印象付けました。
こうして完成したシャンプーは、オーガニックなのに泡立ちが良く、きしまない、髪と頭皮をケアする「オーガニック スカルプケアシャンプー」、そのシャンプーと合わせて使うことで極上の仕上りに導くトリートメントは、完成度の高さから「オーガニック ヘアコンプリート」と命名されました。加えて、様々な意見が飛び交った「香り」は、心やすらぐ“ハーバルグリーン”が採用され、容器デザインもシンプルながら上品で、発売後たくさんのお客さまからお褒めいただいたのは嬉しい限りです。

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5.30ヶ月、実に足かけ3年

 オルモニカの最初の試作品ができたのが2012年12月。最終的に発売に漕ぎつけたのは2014年7月のことで、その間実に20ヶ月。但し、初期のコンセプトワークからベース処方の設計期間を考えると、このプロジェクトのスタートから世の中にお披露目できるまで30ヶ月余りを要したことになります。
これはそれまでに手掛けた商品の開発に比べ、明らかに多くの時間を費やしたことを物語っています。しかし、そうまでして成し遂げたかった“想い”の源は明確です。現在主流のケミカル化粧品に対するかねてからの疑問、そしてそれを解決できる製品を世に出し、できるだけ多くの方に知っていただきたい、使っていただきたい、喜んでいただきたいという願い。
さらに、商品が陳列され購入される光景として、真っ先に浮かんだドラッグストアの売場。販売価格は先行ブランドの持つ高価なイメージを覆し、どなたでも手に取りやすいものに。もちろん価格は抑えても、品質面で後れを取るつもりは微塵もありませんでした。評価の高い海外ブランドと同等以上のものを、国内生産により創り出すことへのこだわりは、常にこのブランド誕生を支えていました。
こうした“想い”の源のひとつひとつに、それを実現可能にする素材[マテリアル]と技術[テクノロジー]が加わった時、このプロジェクトは大きく前に踏み出したのです。

 オーガニック化粧品ブランド『オルモニカ』は、こうして世に生まれ出でました。その後、シリーズラインナップも着実に増えています。しかし、製品を作り上げることは決してゴールではありません。生み出した製品をどう育て上げるか、つまりどれだけたくさんの方にご愛用いただけるかでブランドの真価や存在意義が決まります。
私たちは改めてスタートラインに立ち、オルモニカが性別や年代にとらわれることなく、ファミリーユース、パーソナルユースにおいてお使いいただく方のパートナーになるよう、ご提案を続けてまいります。

エイビイエス エコデビジョン
株式会社エイビイエス
代表取締役 簾野 三郎

 

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